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ブリーダー平間が誕生するまで


ブリーダー平間夫妻

宮城県のとある町で暮らす平間は、豊かな自然に囲まれた土地を生かして、畜産農業(ブタ)を営んでいました。丁寧な飼育で上質な豚を市場に卸すことで有名だった平間は、数々の賞を受賞し、畜産の名門として知られていました。

表彰されること、100回超!


しかし、年々増加するアメリカやオーストラリアからの輸入肉に押され、ブタの飼育だけではやっていけなくなりました。

このままでは平間家が路頭に迷う。何とかしなければ!!


平間は自分に何が出来るか、必死に考えました。

畜産農家を畳んでサラリーマンをやる・広大な土地を使って農作物を育てる・・・いくつか考えが浮かびましたが、元来の動物好きの平間の中には「大好きな生き物に関わる仕事がしたい」という、強い思いがありました。

いろいろ悩んだ末に、平間は23年間営んできた畜産農家をたたみ、犬の繁殖を試みることにしました。今からおよそ10年前のことでした。


これでめでたく、ブリーダー・平間の誕生!!

・・・なんてことはありません。ここから平間の苦労が始まります。


まず、ブタを飼育していた畜舎を犬の繁殖用に改装し、とりあえずメス犬を何匹か買いました。その中には、同業者に薦められて買ったものもありました。

これで繁殖の準備は整いました。

さぁ、産めや増やせや!

・・・と意気込んでみたものの、どうもうまくいきません。メス犬の調子が悪かったり、生まれてきた子犬の調子が悪かったり、畜舎全部の犬が同じ病気にかかったり・・・。


犬の繁殖についての知識の少なかった平間は、なぜ自分のところだけが繁殖に失敗するのか、わかりませんでした。

「よそのブリーダーさんはうまく繁殖させているのに、どうして失敗ばかりするんだろう?」


色々調べて行くうちに、平間は「貧乏くじ」を引かされていたことに気がつきました。ウィルスを抱えている犬・病気にかかっている犬・弱い犬・・・。

繁殖に向かないメス犬を仕入れて繁殖させようとしていたんです。

同業者の人も、悪い犬だと判っていながら平間に薦めていたんですね。新人だからわからないだろう、と。いわゆる新入りの洗礼です。


それからというもの、平間は勉強に勉強を重ね、「いい犬」を選ぶ目を磨いていきました。

どういう骨格の犬が繁殖に向いているのか、どういう環境にすれば丈夫な子犬が育つのか、どういう風に管理すれば、ウィルスにかからないのか・・・などなど。

また、綺麗な模様を出すためには、どういう模様の犬を交配すればいいのかも研究しました。


その甲斐あって、今では犬の中卸のマーケットで「平間さんのところの犬が欲しい」と指名を受けるほど、信頼されたブリーダーになっています。


余談ですが、中卸のマーケットの2階部分には、ペット業者やブリーダーが休憩できるスペースがあり、マーケット開催時は出品前後のブリーダーや、仕入れに来たペット業者で賑わっています。

しかし平間が出品する時間になると、その場所からペット業者がいなくなる(=平間の犬を仕入れるため、階下におりる)という逸話もあるほど、平間の犬は人気があります。



賞状やトロフィーの数々 トロフィー
賞状